向山玉雄先生のコラム(記事64件/4505人) - 一覧表示 - カレンダ表示 - ワード検索

向山先生ミニ田んぼと食農教育
元奈良教育大学教授。現在は、日本農業教育学会評議員、全国農業教育研究会特別会員、農文協「技術教育」編集委員として農業教育・総合的な学習分野で活動されています。岩澤信夫が開発した「ミニ田んぼビオトープメダカの学校」の教材価値や学習指導の展開を研究してくださっています。子どもたちや学生・先生方に十割りそばの打ち方を教えています。
「食と農の応援団団員」http://www.ruralnet.or.jp/ouen/「食農教育アドバイザ−」として各地で食育の公演をしています。


  No.66 グリッセミック指数
2010/07/05(Mon)

みなさんは「グリセミック指数」(GI指数)という言葉を聞いたことがありますか?私は10年ほど前に偶然知った言葉でした。孫たちが駅伝や水泳の試合に参加するについて、食べてはいけないもの、食べてくるものなどを2〜3日前から指示されていることを知り、それが平石理論からでているらしいことを知り、グリセミック指数にたどりついたのです。医学的には専門的な定義があるようですが、簡単にいえば「食品がブドウ糖となってエネルギ-として利用されるスピ−ド」です。ブドウ糖を100とした場合の血糖上昇率のことをいいます。
私たちが口から食べた食物は、口の中で噛み砕かれ、消化酵素と混ぜられ胃の中でさらに消化され、胃や腸から吸収されます。そして呼吸によって運ばれた酸素と結びついて燃やされ熱になり、はじめてカロリ−として使われます。
消化の必要がなく、直ぐに吸収される食物もあります。それはブドウ糖、果糖、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、水などです。この中で最もエネルギ-に変わりやすいブドウ糖を基準にして指数にしたものです。
私は20年以上も前から、そばを打って食べています。また2年ほど前から玄米を食べるようになっていますが、どちらもグリセミック指数が低いことに注目しています。ブドウ糖100に対して日本そばは59、玄米は69となっています。この数字が低いと食べた後、血糖値が上がるのに時間がかかることを意味します。ちなみに精白米は84、食パンは91となっています。つまり、パンや精白米は即効性に近く、玄米や日本そばの場合には直ちにエネルギ−にはなれず、時間がかかるので血糖値も上がりにくいということです。
平石貴久氏は、この指数を分かりやすく説明しています。平石氏は食品100g中の糖質含有率も考慮していると説明しているので、しろうとにも分かるように配慮したものと解釈しています。
次にいくつかの例とともに紹介します。

【高い】85以上 食べたその日にエネルギ−になる
(例)フランスパン(93)食パン(91)うどん/乾(85)もち(85)ジャガイモ(90)黒砂糖(99)あんぱん(95)はちみつ(88)キャラメル(86)

【中程度】65〜84 食べてから1〜2日後にエネルギ−になる
(例)精白米ごはん(84)バタ−ロ−ル(83)うどん/生(80)赤飯(77)マカロニ(71)胚芽精米(70)そうめん/乾(88)スパゲティ/ゆで(65)やまいも(76)長いも(65)にんじん(80)切干大根(74)とうもろこし(70)イチゴジャム(82)ショ−トケ−キ(82)こしあん(80)クッキ−(77)アイスクリ−ム(65)

【低い】64以下 食べてから3日後にエネルギ−になる
(例)日本そば/生(59)玄米(56)中華そば(50)全粒粉パン(50)チ−ズ(31)バタ−(30)たまご(30)牛乳(25)さつまいも(55)豆腐(42)納豆(33)枝豆(30)ピ−ナッツ(28)西洋かぼちゃ/ゆで(53)らっきょう/生(52)トマト(30)たまねぎ(30)ほうれんそう(15)レ−ズン(57)バナナ(55)もも(41)さくらんぼ(37)りんご(36)スポ−ツドリンク(42)コ−ヒ−(35)ミルクティ−(20)

 なお、「肉類と魚介類の値はおよそ40〜50を目安とすると良い」と書かれています。また数字は「ブドウ糖を100とした場合の血糖上昇率、および食品100g中の糖質含有率により算出しています。」と書かれています。
 GI指数は栄養を考える場合の一つの参考です。食品はエネルギ−だけが目的ではありません。炭水化物以外の蛋白質、脂肪など食品の性質による違いも考慮して考える必要があります。しかし、とかく食べると直ちに効果があるかのごとく考えがちな昨今です、消化から吸収までの時間差、体内での栄養素の変化なども含め、栄養をもう一歩深いところで考える上での参考になります。食べた食品がはたらくまでには複雑なしくみのあることを考えて食生活を工夫する必要があるという一つの指標として参考になります。
 【参考文献】平石貴久『Dr平石の勝つためのスポ−ツ栄養BOOK』新星出版社、2001年/平石貴久『勝つためのレシピ』光文社新書


向山玉雄


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