○ トロトロ層の調査のやり方
  • 調査の計画を立てよう
    1. どんな田んぼに行くか決めよう(田んぼの持ち主に了解を得よう)
    2. 誰と行くか相談しよう(大人と一緒にいこう)
    3. 農薬を撒いていない田んぼか、農薬を撒いた後かどうか田んぼの持ち主に聞いてみよう
    4. グループでやる場合は係を決めよう
    5. 道具を準備しよう

  • 予備調査(出来る場合はやってみよう。調査の日にやってもいいよ)
    • 田んぼの水をみてみよう
      田んぼの水をペット製のコップにすくって生きものがいるか見てみよう。
    • 田んぼのドロを取ってきて水を入れて一晩置いてみよう。
      麦茶ポットに田んぼの土やトロトロ層を入れて水を入れるよ。
      日のあたらない場所に、静かにおいておくよ。
      虫眼鏡で見ると良く見えるよ。
    • 田んぼのドロや水の中の生きものを図鑑で調べておこう

道具を用意しておこう
コドラート
コドラートという専門の道具です
H20cm×W50cm×H30cmの木の枠です。
枠の大きさに合わせてネットを作りました。
ネットは、網目の細かいお洗濯ネットを利用して作りました。

イネの株と株の間に入る大きさです。コドラート内の面積が0.1m2(平方メートル)なので、1万倍すると1000m2(約1反歩)の田んぼの面積に換算できます。

木の板や丈夫なダンボール箱などで作った枠でもOK。サイズはイネの株と株の間に入る大きさなら使えます。市販のネットの大きさに合わせて作ってもらおう。
コドラートの
代わりに
900mlペット
ボトル
ペットボトルは必要な数をそろえよう。
900mlのペットボトルは底の面積が7cm×7cm=49cm2≒約0.005m2
200倍すると1m2あたりの生きものの数が計算できます。

ペットボトルひとつで2つ道具が取れるよ。カッターと万能ハサミで2つにカットしたところ。

底は固くて穴を開けるのが大変なので大人にお願いしよう。
ネット コドラートやペットボトルと同じ数を用意しよう
バケツ コドラートやペットボトルと同じ数か少し多く用意しよう
トレー 底が平らなもので、白っぽい色がいいよ。マジックで線を引いて底を10等分するよ。

調査するトロトロ層の中身を少しずつ分けて分担して観察するので、1地点あたり数枚用意しよう
カウンター 観察する人の人数分用意しよう
虫眼鏡 ミジンコ、イトミミズなどの小さな生きものを見つけにくいときに使おう
調査用紙をとめるバインダー 調査の日や天気、水温、生きものの名前や数を書き入れたり、田んぼの面積や畦の長さをはかって書き入れたりしよう。
そのほかに

ボールペン、移植ごて、温度計など


トロトロ層の生きもの調べのやり方(子ども向け)
1.

田んぼの中に穴を開けたペットボトルを立てるよ。 しっかりトロトロ層が入るように立てよう。

ペットボトルは上下どちらを使っても良いよ
2.

ペットボトルの下に移植ごてをいれてトロトロ層がこぼれないように下からおさえるよ。

こぼれやすいのでゆっくり持ち上げよう。
移植ごてが使いにくいときには、プラスチックの板などをつかおう。
3. ネットの中にトロトロ層を入れるよ。
4. 水をかけてネットの中みを洗うよ。
5. ネットの外側からもみ洗いしてトロトロ層を水の中に流そう。
6. わらや草などのごみを水で流しながら取りのぞくよ。
7. ネットの中身をバットにいれてコップ2〜3杯分の水を入れて、平らな場所に置こう。
バットに入れるトロトロ層の中みの量は、大さじ1杯ぐらいがいいよ。5分ぐらいしたら生きものが動き出すよ。
8.

どんな生きものがいるか見えるかな?



トロトロ層の調査のやり方(生きもの調査実習の様子)
1. コドラートをイネの株と株の間に入れて、トロトロ層をネットですくうよ。

コドラートのはしからはしまでゆっくりとネットを動かして、トロトロ層をネットの中に入れます。
あんまり欲張ると、後がたいへんになります。
2. トロトロ層が入ったまま、ネットをバケツに入れて運びます。
3. トロトロ層がネットから出ないように上から水を入れてトロトロ層を流します。
4. 水をかけながらネットの外側からネットをもむようにすると、だんだんネットの中身が少なくなってきます。
5. 水道や井戸がないところでは用水路の水で洗います。
わらや草、大きなごみを水で洗いながら取り除きます。
6. 大さじ1〜2杯分ぐらいずつネットの中身を分けます。
コップ2〜3杯分の水を入れます。
7. 平らなところにバットをおいてネットの中身を全体に広げてしばらくおきます。
5分ぐらいすると小さな生きものが動き出します。
8. ひとつのバットの中でどんな生きものが何匹いるか数えます。
小さなものが見えにくい人は虫眼鏡を使いましょう。
たくさん生きものがいるときは10等分したうちのはしと真ん中2つを数えて、5を掛けて全体で10にします。
9. トレーごとに生きものの数を数えて、記録用紙に書いて後で合計を出します。
わからない生きものは、
マキガイの仲間、虫の幼虫、ミジンコの仲間、甲虫の仲間などとして、数を記録しておきます。



トロトロ層の生きもの調べアドバイス
  • 田んぼの生きもの調査の意味
    1. 調査した田んぼに、どんな時期にどんな生きものがいるかを調べます。
    2. 調査した田んぼに、面積あたりおおよそどのくらいの数の生きものがいるかを調べます。
    3. 毎年同じ田んぼの調査をすることで、その田んぼの生きものの種類や数の傾向をみます。
    4. 肥料や農薬、農法と棲んでいる生きものの種類や数の関係性の傾向を見ます。
    5. 生きものの数を翌年の米ぬか等の肥料の散布量や水管理の目安にします。
    6. 日本不耕起栽培普及会で実施した生きもの調査関係の記事は田んぼ博士の提言の資料の中にもあります。
  • こんな失敗に気をつけて
    • 年配の人やなれない大人が小さな生きものを見つけるのが難しいことがあります。子どものほうが見つけるのが上手です。
    • トレーの中身を数える人によって、見つけられる生きものの種類や数が違うことがあります。(小さな貝を小石だと思ったり、ミジンコに気がつかなかったりすることもあります)
    • 調査する時期や調査の日の天気によって、生きものがあまり見つからないことがあります。
    • 調査する時期によって、生きものがまだ小さくて見えずらいことがあります。
    • あまり強くネットの中身をもみ洗いすると生きものが死んでしまったり、なかなか動き出さなかったりします。
  • このようなことの目安にはなりません
    1. 生きものがいっぱいいるから良い田んぼ、少ないから悪い田んぼという評価は出来ません。
    2. 生きものの数で田んぼのランクをきめる目安にはなりません。
    3. 生きものがいっぱいいるから田んぼのお米が高く売れるというということではありません。
    4. 生きものが少ないからといって、よその田んぼから連れてきて入れないでください(生態系を人為的に壊さないように配慮しましょう)。 環境が整ってくれば自然にその地域の生きものが やってきます。無理につれてきても生きられないで死んでしまうことも多いのです。

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